地球温暖化の影響ではないかと疑われるような気象現象が、最近、頻繁に聞かれるようになりました。
およそ家づくりとは、あまり関係ないように聞こえますが、
生活スタイルによっては、大いに気を払わなければならなくなってきているようであります。
二酸化炭素の排出量を抑制あるいは削減していかなければならないからです。
私たちの暮らしの中では、電気エネルギーなどの光熱費の消費量が最も大きく関連してきます。
その中でも特に影響しているだろうと見られるのが、給湯をする際の光熱費です。
夜間の照明や、パソコンやTVの視聴による電気の浪費も関連します。
然し、これらは、毎日のことだからこそ、
節約するスタイルが、めいめいで確立されれば、
さほどの影響は与えないものと思われます。
ところが、最も心配されるのは、夏の暑さ対策と冬の寒さ対策です。
一般的に、夏の暑さをしのぐために、エアコンの利用が呼びかけられているようです。
ですが、エアコンの起動するエネルギーはそもそも電気であります。
電気エネルギーの生産の多くは,火力発電によるところがまだ多いと聞きます。
燃焼ガスの再利用はあるものの、二酸化炭素排出は否定できないようです。
つまり、エアコンの利用拡大は、二酸化炭素放出へ加速させているのです。
夏のエアコン利用は、ヒートポンプにより、冷たい熱をもたらします。
しかし、屋外機から、室内でくみ取った熱を排熱するため、外の空気がより温められます。
室内を冷やそうとしても、外が温められるから、なかなか冷えにくくなります。
冷やそうとするために、長い時間運転しなければなりません。
結果、電気供給量が増え、最も暑いころには、電気の一時的なストップ!になることも予想されます。
冬の暖房も、最近は、エアコンで賄う家庭が増えたようです。
エアコンなどの暖房機器で温められた空気は、どんどん上昇しますから、
上昇する空気の流れは、下からの空気の引き寄せを伴います。
断熱性・気密性の高い建物であるほど、空間内を対流しますから、
温かい空気の流れと、やや低い温度の空気の流れを感じることもあります。
暖房機器の温度設定を一定にして、(18~20度に低めに)
常にオンの状態にしておくことで、対流する空気の流れが安定し、
建物全体の温度を一定にし、安定した温熱環境となるようです。
そして、安定した空気の流れにより、電気等の光熱費も抑えられるようです。
逆に、気密性が低い建物の場合、
外からの冷たい空気が侵入してくるので、
足元が冷たく、頭は熱くなり、のぼせてきます。
冬場に体調を崩すのも室内の温熱環境によります。
寒さをしのぐため、暖房機のフル使用をしなければ過ごせなくなります。
光熱費が嵩む原因です。
健康的に過ごすためにも、
家づくりの性能を確保することはとても大事なことなのです。
そして、あまり関連性が薄いと感じながらも、さらに重要なのが換気です。
換気は、
一般的に下から上へ、
あるいは、右から左へ、
左から右へと空気の流れを作り、
汚れた空気を外へ逃がします。
もし、仮に、換気が十分に機能せず、
室内の空気が汚れたままだとしたら、
様々な健康被害をもたらします。
空気の汚染度は、空気中のにおいと光線中の浮遊物の有無でわかります。
室内の空気質を良好に保つためにも、換気は最も重要なのです。
この換気も、今では換気システムとして取り入れることが増えました。
しかし、現代の多くの建物は、電気エネルギーを必要としています。
もし、仮に停電が長引いたとしたら、
電気を供給できないため、換気システムが機能しなくなります。
密閉度が高い建物だと、酸欠になり、体調を崩してしまいかねません。
温暖化の進展は、夏の高温化と季節の延伸につながっているようです。
一方、温暖化が進んだ冬季の場合、暖房の消費が減ることにもなるのかなと思われそうですが、
晴天が続いたとき、夜間には放射冷却現象で、一気にマイナスの世界と化すことも考えられます。
建物も冷え込むため、暖房は欠かせなくなります。
雨天や雲天の場合でも、太陽光からの放射熱取得が少なくなるため、
やはり、暖房が必要となることでしょう。
地球温暖化は、何もしないと、どこまでもエネルギーの消費を求めさせます。
冷房・暖房に費やすエネルギーを減らす工夫が必要です。
だから、電気エネルギーに頼らなくても過ごせる家が望まれるのです。
省エネ基準の適合性評価の説明義務が、
令和3年4月からスタートしました。
省エネ基準を確実にクリアするためにも、
建物の気密性能が確実であることを確認しなければなりません。
弊社では、平成25年から、
すべての住宅において、
建築途中での気密測定を実施し、
求める気密性能を確認し、
確実な省エネ性能を確保するように進めてまいりました。
《薫風の家》は、木造軸組み造の頑強な構造に、
高断熱・高気密・パッシブ換気を掛け合わせた住まいです。
高断熱・高気密の技術は、
パッシブ換気をより機能性の高いものに仕立て上げてきました。
それが、弊社オリジナルの第2種換気併用全館還気システムです。
最も熱く感じる夏の時期でも、
室内で温められた空気は常に外に逃がされますから、
空気環境が新鮮です。
そして、室内に熱がこもらないから、暑くならないので、
エアコンを動かす時間帯を減らせます。
エアコンの可動域を減らすことは、電気エネルギーの消費を減らしてくれます。
逆に、冬は、建物内で温められた空気を床下に送り込みます。
床下のコンクリートスラブに蓄熱させるためです。
蓄熱されたコンクリートスラブから常に放熱されるので、
室内はさほど、寒さは感じません。
エアコンの暖房機能は、
放射冷却でよほど冷え込んだ時、
雨天や雲天で日差しが弱い時に
補助的に使えばいいですから、
電気エネルギーの消費を抑えられます。
床下からの放熱による上昇する空気の流れは、室内の換気へと変貌します。
電気エネルギーをほとんど使うことなく
常に換気されているので、
室内の空気環境はいつでも新鮮なのです。
電気エネルギーの消費を抑えた住まい。
だから、地球温暖化に負けない住まい。それが、
《薫風の家》です!